Y1-xZrxFe11Tiの磁気特性

by 谷澤 君平 (磁性実験研究室M2)
ThMn12型結晶構造の化合物はNd2Fe14Bを凌ぐ永久磁石材料として研究が行われている.実際に固有物性値ではNd2Fe14Bを凌ぐ化合物も見つかっており,将来は1-12系の磁石が自動車のモーターなどに使用される可能性もある.希土類元素サイトをZrやYで置換すると磁気特性や金属組織が改善されることが分かっている.本研究では Y1-xZrxFe11Tiを高周波誘導路を用いて作製した.10μmの金属粉末を用いて磁場配列試料を作製し,Sucksmith-Thompson法を用いて結晶磁気異方性定数を測定した.磁化測定を行って自発磁化やキュリー温度,異方性磁場を測定した.その結果,Y1-xZrxFe11TiではZr置換によって磁気特性が向上し不純物の析出も抑制されることが分かった.発表ではこれらの測定結果について報告する.