磁気的ブロッホ関数を用いた異常速度項の再導出とその検証

by 坂本 和佳乃 (物性理論研究室M2)
ホール伝導率が量子化するホール効果を(整数)量子ホール効果という。ホール伝導率の表式は、半古典的な方法から得られることが知られており、電子の半古典的運動方程式の異常速度項がホール電流を表す。その手法ではブロッホ関数を用いているが、実験的には外部から磁場を印加しているため、電子の状態としてブロッホ状態を採用するのは不適切と言える。そこで磁気的ブロッホ関数を用いた異常速度項の表式を導出した。今回のコロキウムではその導出についてと、磁気的ブロッホ関数で表されたホール伝導率の量子化を示し、今後の展望について述べる予定である。