動的スピンJahn-Teller効果

by 寺尾 洌 信州大学理学部物理科学科
正三角形,正四面体クラスターで小さなスピンの場合については,群表現を利用して代数計算を行ったが,それらの結果は以前に報告しました。今回は Mathematica を用いて大きな,しかしほどほどの大きさのスピンについて計算を数値的に行いました。フォノンの摂動で分離した基底状態は半整数スピンのと き,Kramers縮退を別にして,二重縮退のE対称状態,整数スピンのときは縮退の無いA対称状態をえました。Mathematicaでスピン演算子を 表現し代数計算を行う手法を紹介し,今後の悠々自適の楽しみをお話します。