カルシウムにおける圧力誘起構造相転移と超電導

by 鈴木 直 先生 関西大学
物質は、100万気圧以上もの高圧下では常圧下とはまったく異なる様相を示す場合が数多くあります。そして、このような高圧下での実験では、技術的な制約 上、常圧の場合と比較して得られる情報が少ないという難点があるため、第一原理電子状態計算や数値計算シミュレーションはそれを相補するという重要な役割 を担うことができます。この講演では、大阪大学極限量子科学研究センターの高圧実験グループと私たちの理論グループが連携して解明してきた、カルシウムの 高圧物性 -多彩な圧力誘起逐次構造相転移やTC=25 Kにも達する超伝導-を紹介します。